【広告飽和時代】単純接触効果とバーナム効果
ダイズダイアリーからこんにちは。
ダイスケです。
突然ですが、皆さんは普段、どれくらいテレビを視聴していますか?
- 朝のニュースの時間帯で1時間。
- 夜のバラエティー番組を見るので2時間。
- 家に帰ってから寝るまでテレビはつけっぱなし。
人の生活習慣によって、テレビというメディアに触れる時間は変化すると思います。
とある報告によると、"平均して一日あたり194回のCM"を、我々は見ているそうです1)。一回のCM時間が30秒だと仮定すると、
194回×30秒/3600(一時間当たりの秒数) = 1.6時間
もの時間をCMに費やしていることになります。24時間の内、1時間半以上の数字です。
皆さんはこの数字をみて、多いと感じますか? 少ないと感じますか?
私は"ま? ヤバくね? 多すぎる!!!"と感じてしまいました。だって一か月あたりに換算すると、2日間に相当する時間です。2日の余暇が出来たら、皆さんもたくさんやりたいことをするのではないでしょうか??
細切れの15秒から30秒という短い時間だからこそ、我々はこの時間浪費に鈍感になりがちです。
今回は、この様に広告に対しての再認識をしてもらいたく、ブログを綴ります。テーマは、ズバリ【広告飽和時代】!!
男たちはグラ〇ドラインを目指し夢を追い続ける。世はまさに大海賊時代!!... じゃなくて広告飽和時代!!
それでは早速、Let's Go!!
広告について考える
広告は、前述の例にとどまらず、今や電車内のディスプレイやポスター、吊革にまで浸透しています。また、ここ1~2年でYouTubeの動画直前に表示される広告が非常に多くなったように感じます。まさに、人の集まるところに広告は集まるのですね。
元々、より多くの人に知ってもらうためのものですから、当然といえば当然かもしれません。ここで"広告"を意味する英語"Advertisement"の語源は、古フランス語のadvertir
だそうです2)。また、単語を分解してみると、
ad- (~に) + vertise (向ける) + ment (名詞の接尾辞)
となります2)。"vert"にはもともと方向転換みたいなニュアンスがあるので、convertとかinvertにも含まれる要素ですね。
少々脱線しましたが、英単語の意味を分解すると、"ある方向に向ける"作用のあるものこそが広告であるといえます。反対に考えてみると、もともとは、"ある方向を向いていなかった"といえそうですね。
商品やサービスの多様化する昨今、生産者側にとってみれば欠かせない行為こそが"広告"となっております。
- お客様に認知してもらう
- 購買意欲が湧く
- 消費行動に至る
の段階を経る必要がありますからね。
それでは我々、消費者側の視点に立ってみましょう。というか序論では既に、時間を浪費してしまっているという消費者目線でのお話をしましたね。この他にも、広告により我々のニーズが均質化することで、"大きな会社"により有利な社会であることが言えそうです。大きな会社は広告へ資本を投入し、認知度は大きくなっていきます。
それでは続いて、広告の利用する心理学的な効果について話を進めます。
単純接触効果とバーナム効果
単純接触効果とバーナム効果、皆さんご存知でしょうか? もしかしたら、耳にしたことがある人も、少なくないと思います。
"単純接触効果"とは、対象物に接触する回数が増大するほど、好感度が高まるという心理学的な効果を指します3)。アメリカの心理学者であるザイアンスさんが発表したので、ザイアンスの法則とも呼ばれています。この効果を活用したのが、セブンイレブンのドミナント戦略です。店舗を密集して設置することで、接する回数を増やして好感度を増加させ、結果として生活に浸透させることに成功しています。沖縄県には、現時点ではセブンイレブンが出来ていないのもその理由です。
"バーナム効果"とは、人間の"断定的な言葉を信じやすい"という心理学的効果です4)。この効果は、性格テストや商品の広告に応用されています。例えば、
- あなたは決断力がありますが、時に優柔不断に陥ることがあるので注意しましょう。
- こんな人におすすめ!!! 良い体型を楽に維持したいあなた!! 朝の目覚めをスッキリさせたいあなた!!
例としては、こんな感じでしょうか? 因みに"バーナム"とは奇術師の名前からとられています。
広告にも、両者と共通することが多々あるのではないでしょうか?
広告は、心理学的に合理的なマーケティングと言えるでしょう。生産者視点では。
おわりに
我々現代日本人にとって、"広告が飽和した日常"そのこと自体に違和感を覚えることは無くなってしまいました。このよう慣れが、私は一番怖いと考えています。この習慣化は即ち、お金以上のものを毎日、気づかないくらいに少しずつ失っていることに等しいと私は考えてみます。
広告を見る時間があるなら、その時間を本を読んだり絵を描く時間に当ててみる、
のように"意識的に時間を使う"ことへのいいチャンスだと私は思います。
- 広告の飽和した現代だからこそ、意識的に時間を使いませんか?
- 自分の本当にやるべきこと、やりたいことを見つめ直しませんか?
今回のブログでは、批判的な立場から広告について考えました。
あくまでも一つの視点です。
私は、広告が無ければ出会えなかったサービスや商品、そして人に数多く恵まれてきました。なので、もちろん広告の良いところについてもたくさん語れます。
週末はいかがお過ごしでしょうか? 情報の氾濫する世俗から離れて、たまには自然の中に身を置く休日も一考の価値があるのでは?
以上、広告飽和時代についてでした~。
まったね~
Carpe diem
References
1) CM一日平均視聴回数
2) KONISHI Tomoshichi, MINAMIDE Kosei and Taishukan, ジーニアス英語大辞典, 大修館書店
3) 単純接触効果に関して